COLUMN

新NISA、やるべき?

2024年に始まった新NISAも運用3年目に入りました。人気銘柄の実績データと制度のメリット・注意点を踏まえて、始めるべきかどうかを整理します。

新NISAの基本

NISAは、投資で得た利益が非課税になる制度です。通常、株式や投資信託の運用益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座内での利益は税金がかかりません。

つみたて投資枠

年間120万円まで。長期・積立・分散に適した投資信託が対象

成長投資枠

年間240万円まで。個別株やアクティブファンドも対象

2つの枠を合わせて年間360万円、生涯で最大1,800万円まで非課税で投資できます。非課税期間が無期限化されたことも旧NISAからの大きな変更点です。

人気銘柄の運用実績
オルカン・S&P500の実際のリターン

つみたて投資枠で特に人気が高いのが、全世界株式(通称オルカン)と米国株式(S&P500)に連動する投資信託です。それぞれの実績を見てみましょう。

オルカン(全世界株式)S&P500(米国株式)
設定来リターン約+284%約+348%
直近1年リターン約+40%約+38%
過去10年の年率平均約15.8%約18.2%

※ eMAXIS Slimシリーズの公表データ・各種指数データをもとに作成(2026年6〜7月時点)。過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。

オルカンの特徴

世界中の約3,000銘柄に分散投資(実質は米国株が6割超)。特定の国や地域への集中リスクを抑えられる

S&P500の特徴

米国の主要500社に集中投資。過去の実績はより高いが、米国市場の調整局面では値動きが大きくなりやすい

直近5〜10年の実績は歴史的に見ても非常に高い水準です。過去10年の年率平均は約15〜18%ですが、これは米国株を中心とした長期的な上昇相場の結果であり、今後も同水準が続く保証はありません。長期の期待リターンとしては年5%前後を想定した控えめな試算をおすすめします。
メリットと注意点
メリット

・運用益が非課税(本来約20%かかる税金がゼロ)
・非課税期間は無期限
・いつでも引き出し可能(iDeCoと違い流動性が高い)
・生涯投資枠1,800万円は再利用可能(売却後、枠が復活する)

注意点

・元本保証ではない(値下がりで損失が出ることもある)
・損失が出ても他の利益と損益通算できない
・高値圏での一括投資はタイミングリスクがある

「今は史上最高値圏だから怖い」と感じる人もいますが、長期の積立投資では購入タイミングを分散できるため、高値づかみのリスクを抑えやすいというメリットがあります。過去30年のデータでは、15年以上の積立期間があれば年率平均利回りがマイナスになったケースはほぼ見られません。

投資銘柄の選び方
つみたて投資枠は4つの基準でチェック

つみたて投資枠の対象は金融庁が「長期投資に不向きな高コストファンド」をあらかじめ除外しているため、比較的失敗しにくい商品が揃っています。その中でも、以下の4つの基準で選ぶと迷いにくくなります。

① 信託報酬(コスト)

保有中ずっとかかる年率手数料。インデックスファンドなら年0.1〜0.3%以下が目安。オルカン・S&P500の人気銘柄は年0.05〜0.1%程度と業界最低水準

② 純資産総額

ファンドの規模を示す指標。最低50〜100億円以上、かつ増加傾向にあるものを選ぶ。小さすぎるファンドは運用が途中で打ち切られる「繰上償還」のリスクがある

③ 運用実績(年数)

最低3年、できれば5年以上の実績があるファンドで判断する。新しいファンドがたまたま好調な時期に当たっただけの可能性もあるため

④ インデックス型かアクティブ型か

指数連動のインデックスファンドは低コストで市場平均並みのリターン。指数超えを狙うアクティブファンドは手数料が高い割に、長期的にインデックスに勝ち続けるものはごく少数というデータが複数ある

初心者の王道パターン:「信託報酬が最も低く、純資産総額が大きい、全世界株か米国株のインデックスファンド」を1本選び、長期でコツコツ積み立てる。オルカン・S&P500が人気なのはこの基準を満たしているためです。
まとめ
  • 新NISAは運用益が無期限で非課税になる制度。生涯1,800万円まで投資でき、枠は再利用可能
  • 人気のオルカン・S&P500は直近10年で年率15〜18%の実績だが、将来も続くとは限らない
  • 試算では控えめに年5%前後を想定し、無理のない金額で長期積立を続けるのが基本
  • いつでも引き出せる流動性の高さが、老後資金専用のiDeCoとの大きな違い
積立額をシミュレーションしてみる →老後資金いくら貯まる?を見る →
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※ 本記事の運用実績データは2026年6〜7月時点の各種報道・投資信託公表資料をもとにしています。将来の運用成果を保証するものではなく、投資は元本割れのリスクを伴います。投資判断は自己責任で行ってください。